「それでは第7試合。キラ選手対アルス選手です。ご存知の通りお二方とも魔王軍と戦い、異魔人を倒した、伝説の聖戦士のパーティです。そのおふたりが今日は敵として戦っていただきます」

 

 パチパチパチ

 

 拍手の起こる会場。

 

「アルスっ」

「うん」

 

 拳の横っつらをあわせるふたり。

「俺たちがまともに戦うのは初めてだな」

「うん」

「全力でいくからな」

「うん」

 

ふたり並んで舞台に上がる。

 

(アルスのヤツどこかなにかがふっきれてねえみたいだ。ティーエと幸せによろしくやってると思ってたのに。一体なんだってんだ?)

 

 軽く体をほぐしているアルスのほうを見る。

 

 顔は穏やかだが、オーラがのぼっているのがわかる。

(負けられねえな)

 鼻を鳴らすキラ。

 

「では、はじめてくださいっ」

 

 ブラックシーザーを装備したキラが隼の剣で目に見えないほどの速さで錬撃で斬りつける。

 王者の剣でキラの刃に合わせて、軽やかに、水が流れるように迎え撃つアルス。

 剣劇の嵐は、神の踊りのように美しく見えた。

 

 キン

 

 最後の音を響かせて離れるふたり。

 

 ため息のもれる会場。

 

(ふう。その気になっての力ではアルスのほうが上だし、剣の持つ力も格上。おまけに呪文も一級品だ。俺が勝てるのは素早さだけだったんだけどなあ……)

 

「剣王爆斬剣っっ!!」

 回転しながらアルスに突っ込むキラ。

 ロトの盾でキラの回転を受け止めるとアルスは冷静に自分の王者の剣をキラの回転する体に突っ込んだ。

「うぐっ」

的確に回転を止められて、やむなく離れるキラ。

 

 隼の剣を強く握る。

 

(だがオイラの剣は幻魔剣。毛筋ほどの傷がつけられれば、後はオイラの勝ちだ。ここにはヤオもシフォンもいる。死ぬことはねえ)

 

「シーザー!」

 ブラックシーザーが灼熱の炎を吐き出す。

 ロトの盾で自分の体をかばうアルス。

 

 炎の向こうのキラを見失わないように目を離さないように注意を払うアルス。

 シーザーの目が光る。

「まぶしっ」

 まばしい光を喰らって目のくらんだアルス。

「ここだっ」

 素早くアルスとの距離を詰めて、隼の剣を2閃。

 アルスの頬に十字の傷が刻まれた。

 

     


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