「くっそー」

「おにいちゃん、頑張ってー」

「ソラ」

 ソラの声が聞こえる。

「よーし。ソラとサンチョたちと、みんなの魔法力を……」

 テンは両手を天に掲げ、自分の最強呪文を唱えた。

 

 みなでぃーん

 

「!」

 天空からの巨大なイカヅチを両手を交差させて顔を覆い、耐えるピサロ。

「どうだ?」

 

 焼け焦げた煙の中心を見つめる。

「くっくっく。勇者の最強呪文も、レベルを究極まで究めた私には効かぬ」

「そんな……」

 ピサロは平然と立っていた。

「本当の究極の力というものを見せてやろう」

 ピサロは自分の魔力を集め始めた。

 

ポ「あれは……」

シ「なんですか? ポロン様」

ポ「マダンテ!?」

 

 ピサロが集めた力を解き放つと、テンを中心に巨大な爆発をおこした。

 

観客「おおお」

 あまりにも巨大な爆発に、闘技場は観客席からなにも見えなくなってしまった。

「どうなったんだ?」

「俺のマダンテとは違う。魔法力だけを全て解き放ったんだ」

 

「ふっふっふ。マダンテを受けて無事ですむ人間などいない」

 ピサロは勝利を確信して、更に念を押すために、邪悪な祈りを捧げようとした。

 爆風から現れたテンがそれを阻む。

「!」

「僕も体力には自信があるんだ」

「くっ、この」

剣を振るピサロ。

「魔法力がゼロじゃ、おじいさんはその力を出し切れない」

「まだ言うかあ」

 

 剣と剣がぶつかり合う音が響く。

 凄まじい速さで、100も200もの剣劇がなり響く。

 両者の兜と盾が宙にはじかれ空を舞っても、剣劇の音は鳴り止まなかった。

 静かになった会場にふたりの剣の音だけが響く。

 

 ガイン

 

 やがて、大きな鈍い音がすると、ピサロのほうが片膝をついて、うずくまった。

「まいった」

 

「勝者。テン選手です」

「わああああああ」

 歓声がテンを称える。




     


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