西の山に向かったアルスたちは、その山頂手前で暖をとっていた。
ア「この山を越えれば・・・」
テ「女神様とご対面ってわけよ。」
笑いあうふたり。
ア「そろそろ行こうか。」
テ「うん。」
軽装のテントを畳み、さらに歩みをすすめるパーティ。
テ「ここらへんは寒いのね・・・」
雪が積もっているところもある。
ア「うん、でもほら、いい景色。」
見下ろした世界はとても美しく、輝いていた。
テ「きれい・・・」
ア「うん。」
テ「こんなにきれいなのに、どうしてみんな仲良く暮らせないんだろう・・・」
寂しそうに世界を眺める小さな妖精。
ア「きっと忘れているんだよ。
見て、白い雪原が見える。」
西の平野には白い大地が広がっていた。
テ「ホントだ・・・あれ?」
ア「なに?」
マッドオックスに引きずられた馬車が、雪原を駆けていた。
テ「ドワーフ?」
ア「本当だ。」
テ「こんなところになにかあるのかしら?」
ア「行ってみる?」
テ「アルスがいいなら。」
ア「じゃあもうひと頑張りだ。」
テ「うん。」
雪山を越えて目指すのは雪原の大地・・・