消え入る女神様。

テ「あっ女神様。」

「なんですか?」

テ「私アルスにいいひとを探してるんです。

  どうっスか?このアルスは?」

ア「ティーエ。」

「まあ、大変嬉しいお話。」

テ「ほ、ほんとですか?」

ちょっと驚くティーエ。

「私にはもったいないくらいのお話・・・

ですが、お断りさせていただきます。」

テ「え?どうしてですか?」

「私などよりもっとふさわしいかたがおられるようですから・・・

それでは。」

テ「え!?ちょっとオルレラ様?」

美しい泉の女神様は美しい泉の中へと消えてしまった。

 

テ「・・・アルス ゴメンね。振られちゃったね。」

ア「え?なんで?僕気にしてないよ。」

テ「もう、少しは気にしなさいよ。」

ア「それにしても、この王者の剣・・・」

テ「どうかした?」

ア「以前よりも・・・軽いけど重いんだ・・・

  まるで力を求めてるみたいだ・・・」

テ「ふ〜ん。」

輝く剣を見つめるふたり。

テ「それにしてもまだ勇者の力が必要だなんて言われたけど・・・」

ア「うん。」

テ「どうすればいいのかしら?魔王でも探しに行く?」

ア「まあ、このまま行き先を広げる旅を続ければいいんじゃないかな?」

テ「リーダーがそういうならそうね。

  じゃあよろしくね。

  生まれ変わった王者の剣も。」

王者の剣は刀身をキラリと光らせた。

剣にそびえ立つ塔の姿が写し出される。

ア「あれは・・・」

テ「アープの塔だわ。」

ア「違う。ポロンの蜃気楼の塔だ。」

アルスと復活した王者の剣とティーエの前に姿を現した蜃気楼の塔。

ポロンがいるのか?

更なる冒険が始まるのか?

その話はまた次回・・・




     


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