現れた蜃気楼の塔。

テ「久しぶりね。」

ア「うん。」

懐かしい外観を見渡しながら塔に足を踏み入れる。

ポロンは身軽な格好で、塔の真ん中に座っていた。


ポ「おっス。」

テ「ポロン。」

ア「やあ。」

ポ「元気にやってんのか?」

ア「まあ・・・」

テ「ここでなにやってんの?サクヤちゃんは?」

ポ「アイツはテドンで洗濯でもしてるよ。」

テ「ほったらかしなのね・・・

  全くアンタはもう・・・」

ポ「何者も俺様を縛ることはできないのだ。」

ア「今日は突然どうして・・・?」

ポ「うん?まあいいじゃないか。

  なんとなく会いたくなったのさ。」

ア「・・・」

テ「ポロンは賢者はやめちゃったんじゃなかったの?」

ポ「ああ、やめたぜ。」

テ「なら、どうして・・・」

ポ「今はモンスター使いをやってるんだ。」

ア「モンスター使い・・・」

ポ「ああ、世界中から、見込みありそうなモンスターを見つけて子分にしてるんだ。」

テ「どんなのがいるの?」

ポ「え、そうだな・・・スライムからキメラにグレイトドラゴンまでなんでもいるぜ。」

ア「ドラゴンまで・・・」

ポ「魔物といっても、全員が悪いやつじゃないんだ。

  人間と同じだな。

  色んなのがいる。」

テ「どうやって見分けるの?」

ポ「雰囲気とか・・・目を見ればわかる。」

テ「目ねえ。」

ポ「俺の目を見ろ。

  キラキラしてるだろ。」

テ「・・・目やにがついてるわ。」

ポ「あら?」

ズッコケル元賢王。




     


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