復活するポロン。

ポ「そ、それは冗談としても・・・」

テ「もう知らない。」

ポ「ティーエの体をおおきくもできるし。」

テ「また魔法?」

ポ「人間に生まれ変わったエルフとかの伝説もあるし・・・」

テ「それは知ってるけど・・・」

ポ「愛に不可能はないのだ〜〜。」

興奮気味に叫ぶ元賢王。

テ「ポロンに言われると説得力がなくなるわね。」

 

食休みも終わり、ポロンに連れられて蜃気楼の塔の中を歩く。

とてつもなく広く、ポロンも全部は把握してないという。

カダル様でも知らない場所がたくさんあるらしい。

なんでも、未来と過去とこの世に存在する部屋しない部屋、全ての部屋は把握できないだろ、というよくわからない話。

ポ「ここだ。」

ア「ここは・・・」

ポ「アルスとキラがさんざん修行した場所のひとつだろ。」

異魔神を倒すために、腕立てや、岩斬り、滝切り、壁登り・・・

厳しい修行だったけど、毎日が楽しかった。

 

竜王なんかこわくない

こわくないったらこわくない

異魔神なんかぶっとばせ

ぶっとばせったらぶっとばせ

 

耳の奥で懐かしいフレーズがかすかに聞こえてくる。

昨日のことのような、でもとても懐かしい思い出・・・

ポ「ここで修行してるのがいるんだ。

  オーイ。」

ポロンの声にたくさんの様々なモンスターが集まってきた。

キメラにスライムナイト、キングスライムもいる。

テ「この子達?」

ポ「ああ、まあこいつらもそうだけど、

  おい、スラリンあいつらは何処だ?」

スライムのスラリンは、めんどくさそうな目をギョロリと動かして、ある方向を指す。

視線の先から、若い黒い戦士と、かわいらしいおさげの武道家が歩いてきた。

?「お呼びですか?ポロンさま。」

ポ「紹介だな。

  こいつら拳王と剣王の里の生き残りの子孫で、ヤオとキラの・・・まあ親戚だな。

  一応、初代ケンオウの血もついでる。」

?「はじめまして。」

ポ「こっちの武道家がシフォンで、こっちの無愛想なのがプロキスってんだ。」

ア「剣王も拳王の血もキラとヤオ以外にも伝わってたんだ・・・」

ポ「ああ、今はもっとたくさん確認されてる。」

テ「シーザーじゃない。」

嬉しそうな声をあげるティーエ。

剣士の着ている鎧は、形は若干変わっているものの、

紛れもなくアルスたちと世界中を冒険したシーザーだった。

ポ「ああ、そいつまた進化してるんだぜ。

  完全体とか言ってたのにな。

  どこまで変わるんだっつーの。」

テ「シーザー。元気だった?」

戦士の鎧に抱きついて懐かしそうに頬ずりするティーエ。

「ぐるる。」

シ「こちらの方は誰ですか?」

ポ「お前ら聞いて驚け。」

急に生き生きする元賢王。

ポ「なんとあの伝説のロトの血を受け継ぐ、勇者アルスさまだー。」

後ろから派手な集中線を出す。

プ「このひとが・・・」

シ「アルスさま?」

感激の声をあげるシフォン。

アルスにそっと耳打ちするポロン。

ポ「アルス。紋章。」

ア「なくなっちゃったじゃないか。」

ポ「!そうか。あ、剣だ。剣を見せろ。」

ア「ええ〜。」

しぶしぶ背中の剣の柄を見せる。

シ「ロトの血を引く勇者の証・・・」

プ「王者の剣だ・・・」

興味津々の若き戦士。

ポ「どうだー。」

テ「なんでアンタがそんなに生き生きしてるのよ。」

ツッコミをいれるティーエ。

ポ「こいつらを連れていってくれないか?」

ア「連れてくって・・・何処へ?」

ポ「魔王を倒した勇者が行くトコは決まってるだろ。」

再び生き生きしてきたポロン。

ポ「さらなる異世界、天界さ。」

「て、て、てんかいー。」

驚く4人。

物語は急てんかいを迎えて次回に続く・・・




     


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