「ここは・・・牢獄?」
狭い薄暗い部屋にたどりついたパーティー。
薄暗くランプの光が灯っている。
プ「教会みたいだな。」
奥には年老いた神父さまがひとり。
「私は神につかえるみでありながら・・・
あやまちをおかしてしまいました。
だからこうしてここでみをきよめています。
ところで旅人とは珍しい。
どんなご用件ですかな?」
ア「僕達竜の神さまに会うためにきたんです。」
「ほう、竜の神さまにお目通りとは・・・
腕に自信がおありのようですな。
竜の神の祭壇はもう少し先のフロアです。
ここを出て、ひとつめの曲がり角を右に、突き当たりまですすみもう一度右にすすめば次のフロアへすすめますよ。」
ア「ありがとうございます。」
プ「あの〜。」
「なんですかな?」
プ「あやまちってなんですか?」
シ(馬鹿ッ、そんなことひとに聞くもんじゃないわよ。誰だって言いたくないことくらいあるでしょ。)
ア「・・・」
プ(だって・・・気になったから・・・)
シ(子供ね、アンタは・・・)
「いいですよ。旅の経験になるでしょうしお話しましょう。」
「え?」
「あれはまだ若かりし頃・・・
私は神のご加護よりも、他人の幸せよりも、自分の欲の為に金だけを求める人間でした。」
「・・・」
「人間を騙して傷つけお金を稼ぐ・・・
それは回りまわって自分の身を滅ぼすことくらいは承知していましたので、
私の獲物はモンスターでした。」
「モンスター・・・」
「はい。悪い噂を広め、弱いモンスターを人々の脅威にしたてあげ、人々の団結を促したり、
呪いや毒を受けた人間の身代わりにしたり、
未熟な兵士の訓練の為だけにモンスターを使ったり・・・」
「・・・」
「私はそれは正しいことだとずっと信じておりました。
ですが・・・
人間同士の争いで傷つき倒れていた私に手を差し出してくれたのはモンスターでした。
私は魔物は種族が違うだけでどれも同じに見えていましたが・・・
違うんですねえ。
同じ種族でも私達と同じように個性があり、それぞれ考えていることも違います。
中にはモンスターと人間とエルフやホビットの隠れ里があったり、
あなたたちのように、モンスターを仲間に旅ができる人間がいることを知りました。」
ア「・・・」
「私は過去の自分を呪い、身を清める為にここに身をおいています。
全ての命が共に暮らせる日を願って・・・
私の話はこれで終わりです。
あなた達の旅に神のご加護がありますように・・・」
ティーエたちはお礼を言って部屋を出た。