水の流れる洞窟の先は・・・

 

薄暗い牢屋だった。

 

プ「ダンジョンじゃないのか?」

シ「なんで牢屋なんか・・・」

ア「なにかいるみたいだよ。」

 

並ぶ牢獄のひとつから、うごめく者の気配が。

 

ティーエとホイミンが近づく。

テ「スライムだわ。」

中には青い、元気そうに飛び跳ねるスライムが一匹。

「ああ、はやく出番がこないかなあ・・・・・・。

ねえキミたちも しあいに出るの?」

プ「ふ〜ん、喋れるスライムかあ。」

ア「あんまり驚かないんだね。」

プ「蜃気楼の塔にも何匹かいましたから・・・」

シ「試合?

  何の試合かしら。

  とりあえず・・・

 

→はい           ピッ

いいえ

 

プ「ばか、またおまえは勝手に・・・」

シ「え〜いいじゃないの。

  どうせ戦うんだし、面白そうじゃない。」

プ「×××」

 

「じゃあ がんばってね!」

プ「ほらみろ。」

シ「もう、男のくせにこまっかいんだから。」

ぶーをたれあうふたり。

「わー わー わー

ひゅう ひゅう!」

ア「格闘場・・・」

シ「ちょっとお、私達見世物なわけ?」

プ「お前が登録したんだろ?」

シ「・・・」

 

牢獄奥の階段を上るパーティ。

テ「あ、なにかいるわ」

闘技場の中央に鎮座しているのは黒い・・・

ア「バラモス?」

プ「え!?バラモスってあの」

シ「地上を統治していた魔王?」

ローブをまとったモンスターはねじふせるような瞳をこちらに向けていた。

テ「あ、階段」

モンスターの後ろにはなんのことはない、先に続く階段が。

先に進もうとするパーティ。

「こらっ、戦わないでいってしまうのか?卑怯だぞ」

プ「あんなこと言ってますけど」

テ「かなり似つかわしくないかわいいセリフね」

ア「でも多分かなり強いと思うよ」

「さっさとはじめろー」

シ「観客も騒いでるし、私も登録OKしちゃったから・・・」

バラモスエビルはかまわず激しい炎を吐いてきた。

炎を跳ね返すシフォン。

プロキスはメラゾーマを。

アルスは火竜を呼ぶ。

バラモスは続けてイオナズンを2連放ってきた。

爆炎に包まれる会場。

「ロトの・・・血を引く者?」

炎の中でバラモスが語りかけてきた。

ア「そうだ。地上で復活したバラモスと戦った。おまえは誰だ?」

「我は亜種にして上位なるもの」

シ「魔王なの?」

「・・・魔王の血を継ぎながら、更なる強者によって見世物という屈辱を味わうもの。だが仕方ないのだ。それがこの世のただひとつの掟」

プ「魔王より強い?」

テ「そんな・・・」

悲しそうにバラモスを見つめる。

「お前たちを私の足元にひれふせさせて溜飲を下げるとしよう」

バラモスは3連激でイオナズンを放ってきた。

プロキスがマホカンタで跳ね返す。

ア「力ありきはその通りだと思う。でも誇りは?」

バラモスの動きが鈍る。

「力あっての誇りなのだ。敗者に弁はない」

炎を放つバラモス。

ア「やっぱり、それしかないのか」

プロキスが片腕を飛ばす。

シフォンがみぞおちに一撃を入れる。

アルスの王者の剣が魔王の胸を貫いた。

断末魔を上げる魔王。

崩れ落ちる巨体に観客の歓声が上がる。



     


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