さらに階段を登った先は、見晴らしの良すぎる塔の上だった。
シ「綺麗ね・・・」
流れる雲と、洗練された塔の作りに感嘆の声が漏れる。
プ「た、た、た、た、た・・・」
シ「?アンタどーしたの?」
プ「高い」
塔の下を見ると、なんと地上がかすかに見える。果てしなく下のほうにだが、確かに森の木々の緑がある。
テ「ふわー。どうなってるのかしら?飛び降りれば地上に帰れるってこと?」
プ「怖いこと言わないで下さいよ」
ア「梯子があるよ。下を見ずに登っていこう」
落ちないように、細い道やロープをつたっていく一行。
途中分かれ道もあって、パーティはある小部屋にたどり着いた。
テ「あ、宝箱が3つ」
シ「キャー。アルス様、開けてもいいですか?」
プ「待てよ。インパスを」
プロキスが探索呪文を唱える。
プ「青く光ってる」
シ「なら、大丈夫ね。こんなところにある宝箱なら中身はきっと・・・」
プ「お前は、欲が深すぎるんだよ、ったく」
シフォンが想像に浸ってる間に宝箱を開けるプロキス。
シ「あ、ちょっと」
中からは一振りの剣が。
プ「ぎゃー雷神の剣だー」
テ(おいおい、ぎゃーって)
シ「そんなにすごいの?」
腰の抜けた戦士が答える。
プ「初代剣王のフルカス様が、ゾーマを倒した時に装備してた剣だっていうぜ」
シ「ふ〜ん」
プ「こっちは・・・ぎゃー風神の盾!」
ア「それもすごいの?」
プ「伝説の盾ですよ」
シ「変な顔の盾ね」
プ「武闘家でも装備できるとか」
シ「ふ〜ん」
まじまじと見つめる。
シ「私はいらないわ」
プ「じ、じゃあ、俺が持っていくよ」
手が震えるプロキス。
テ「そんなに持って邪魔にならない?」
プ「大丈夫です」
シ「欲が深いのはどっちよ」
あきれながら最後の宝箱に手をかける」
中からは、黄金色のまばゆい光と共に一足の靴が。
シ「ぎゃーー、し、し、し、しあわせのくつ!!!」
瞳がはぐれメタル色に輝いて、宝箱ごと抱きしめるシフォン。
プ(あなたには負けますよ)
ホイミンはただくるくると回っていた。