ようやく長い階段を登りきった先には一匹の竜がふわふわと浮かんでいた。

 

ほほうここまでたどり着ける人間がいたとはな

 

私は 神竜。

天界を 治めるものだ。

 

いいだろう ここまで来た

ほうびに そなたの願いを

ひとつだけ かなえてやろう

 

ただし!

この私を 打ち負かすことが

できたならだ・・・・・・。

 

いくぞ。用意は いいか?

 

身構えるプロキス。

拳に気を込めるシフォン。

剣を握るアルス。

「こい」

 

いくぞっ

 

ぎゃおおおーん

 

ぶおおおおお

 

しんりゅうはしゃくねつのほのおをはなってきた。

「あちちっ」

 まともにくらうパーティ。

「賢者の石よ。癒しのちからを」

ホイミンもベホマラーを唱える。

プロキスとアルスが跳躍して斬り付ける。

硬いうろこに、刃が通らない。

「ドラゴン斬り!」

プロキスの剣にようやくダメージを受けたようだが、たいした傷ではないようだ。

しんりゅうは続けて、かがやくいきをはなってきた。

「きゃあー」

いてつく冷気に、賢者の石を再び掲げるシフォン。

アルスは王者の剣を振りかざした。

竜巻と炎がしんりゅうにダメージを与える。

 

「呪文に弱いのか?」

プロキスは巨大なメラゾーマを唱える。

しんりゅうは炎の中で、微笑んでいるようだ。

「効いてない?」

「いや、炎に弱いみたいだ」

「なら、もう一度」

印を結ぶプロキスにしんりゅうがのしかかってきた。

ホイミンとシフォンも巻き込んでつぶされる。

「ああっ」

しんりゅうは、高く舞い上がると精神を高めて、傷を回復させた。

プ「あれは?」

「瞑想だ」

「レベルの高い魔王が使うっていう? 攻撃の手も早いし、強いっ」

口の端が曲がるアルス。

「手応え充分だ」

 アルスは右手を天にかざすと、ギガデインの呪文を唱えた。



     


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