ゼ「遅かったな。」

テ「アルス。」

商人はエビルマージを数体連れてティーエの呼び出したゴーレムと戦っていた。

ゼ「すぐに逃げてくると思ったが、ちょっと遊んでたのかな?」

ニヤニヤと笑うエビルマージ達の前に、手の中の宝石を放り投げる。

「これは・・・」

「もしかしてお前・・・」

ア「全部倒した。」

「そんな馬鹿な。」

ゼ「ふん。面白いじゃないか。

それでこそ、勇者だ。

おかげで時間が稼げた。

さらに罠をはったかいもあるというものだ。」

テ「アルス。こいつら町を襲うつもりよ。」

ア「・・・これだけでは町を落とせない。」

ゼ「足元を見てみろ。」

洞窟の入り口の大地には、無数の魔方陣が描かれていた。

テ「防ごうとしたんだけど。」

焦げ付いたゴーレムが戦いの痕を物語る。

ア「ありがとうティーエ。でも危ないときは隠れてて。」

テ「うん。」

ゼ「おい。」

「はっ。」

エビルマージの呪文に魔方陣が反応する。

 

魔方陣から異形のモンスターがでてきた。

トロルキングや、大魔神、ラゴンヌ、ソードイド、ドラゴンゾンビ、バルログ。

ゼ「こいつらは旧地下世界の上位モンスターだ。

  さっきのモンスターとはレベルが違うぞ。」

テ「言ってたことがほんとになっちゃったね。」

アルスを見上げると笑っているように見えた。

テ「アルス?」

ゼ「大仕事の前に、その目障りなヤツを血祭りだ。

  なんとあのロトの血を引く子孫だぞ。」

魔物たちの目が赤く光る。

戦いの第2幕がきって落とされた。









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